2012年5月19日土曜日

狂気の祭典〜ライヴ・イン・グダニスク

お久しぶりです。ここ最近の記事では、Pink Floydを取り上げる事が多かったのですが、今回は、ロジャー・ウォーターズと共にフロイドの中心であったギタリスト、デヴィッド・ギルモアのタイトルをご紹介したいと思います。オフィシャルのライブアルバムです。

「狂気の祭典〜ライヴ・イン・グダニスク」  2CD+1DVD


DIsc 1
1, Speak To Me
2, Breathe (In The Air)
3, Time
4, Breathe (In The Air) (Reprise)
5, Castellorizon
6, On An Island
7, The Blue
8, Red Sky At Night
9, This Heaven
10, Then I Close My Eyes
11, Smile
12, Take A Breath
13, A Pocketful Of Stones
14, Where We Start

Disc 2
1, Shine On You Crazy Diamond
2, Astronomy Domine
3, Fat Old Sun
4, High Hopes
5, Echoes
6, Wish You Were Here
7, A Great Day For Freedom
8, Comfortably Numb

DVD
Part.1
1, Castellorizon
2, On An Island
3, The Blue
4, Red Sky At Night
5, This Heaven
6, Then I Close My Eyes
7, Smile
8, Take A Breath
9, A Pocketful Of Stones
10, Where We Start
11, Astronomy Domine
12, High Hopes
13, Echoes
14, A Great Day For Freedom
15, Comfortably Numb

Part.2
・グダニスク・ダイアリー(今回の「連帯」結成26周年記念ライブのドキュメンタリー)



2006年、デヴィッド・ギルモアは「On An Island」というソロアルバムを約22年ぶりに発表(解散したPink Floydのラストアルバム「対」のリリースを含めても12年ぶり)し、同時にライブツアーを3月からスタートさせました。そのツアーラストとして組まれた会場が、ポーランドはグダンスク造船所での屋外ライブです。このライブは、冷戦時にポーランドで結成された有名な労働組合「連帯」の創立26周年記念式典にギルモアが招待されたことから決定されたものです。そのため、同ツアーの中では特別なライブと位置づけられており、当日も5万人もの観客を収容したようです。(他の会場は数千人レベルのキャパの会場を使用)。さらにこの記念式典ライブの為に、ポーランド・バルト・フィルハーモニック交響楽団が演奏に参加しており、普段より何倍も豪華でスケールの大きい演奏を楽しめます。
そんな特別なライブを収録したこのタイトルですが、実はもうひとつ重要なポイントがあります。それは、Pink Floydのオリジナルメンバーであり、あの独特のフロイドサウンドを作り上げた中心人物、リック・ライトの人生ラストステージだったということです。彼は、このギルモアのソロツアーにキーボードで参加していました。このライブが公での最後のライブとなり、2年後に彼は癌で亡くなってしまいます。そんな2年後のことは微塵も感じさせない彼のライブでのパフォーマンスは、DVDで見ていると本当に泣けてきますね・・・。

当然このライブ盤も、そんな「特別」なライブにふさわしい豪華な仕様となっています。全世界で5タイプでの発売がなされ、そのうち日本盤が存在するのは2CD+DVDの「通常盤」と3CD+2DVDの「初回限定盤」の2タイプのようです。通常盤なのに2CD+DVDですからねぇ・・・。大盤振る舞いです!


肝心のライブの内容も本当に素晴らしいです。まず初めにPink Floydの超名盤「狂気」から何曲かを披露し、その後にソロアルバム「On An Island」のほぼ全曲を演奏。そして後半は歴代Pink Floydの名曲がずらりと並んでいます。特に「Echoes」と「Comfortably Numb」の出来は文句のつけようがないです。「Comfortably Numb」の要であるギルモアのソロも、この日はミスがないどころか、リスナーを惹き込むようなソロをガンガン聴かせてくれます。この2曲がDVDに収録されているだけでも「買い」です!
さらに2006年当時、初期のPink Floydの伝説のリーダー、シド・バレットが亡くなったというニュースを受けて、セットリストに彼のフロイド時代の名曲「Astronomy Domine」が追加されているのもレアと言えるでしょうね。この曲もDVDに収録されています。
ギルモアのソロアルバム「On An Island」自体は、曲を聴いたのがこれが始めてだったのですが、曲によってバンジョー、サックス、オーケストラなど様々なサウンドをフィーチャーしていて、思わず聴き込んでしまいますね。今度ちゃんとスタジオ版も買って聴いてみようっと。


豪華なライブを収録したCD2枚組に、当日のライブ映像15曲+このライブのドキュメンタリー約36分を収録したDVDがついてくるのですから、本当にたまりませんな。お腹いっぱいになれます^^

間違いなく「買い!」の作品です。純粋なライブ作品として極めて質の高いアルバムだと感じました。オススメ!

この日の「Echoes」の映像をネットで見つけたので貼っておきます。必見↓